新しい仕組みのホームページの広がりは、ウエブデザイナーの力量に依存すると言っても良いのではないだろうか。
ホームページ支援ソフトで簡単にページ作成をして創り上げる従来型のホームページは、看板型ホームページとして生き残るだろう。デザイン的なセンスやキャッチコピーなどで訪問客を引きつける要素が問われる。作成コストも10万円以下ではないか。自分で作れれば無料だ。SEOの視点では効果がない。情報量とページ数が限られているからだ。
ブログシステム(Movable TypeやWord Press)などを使った簡易ホームページシステムは、多くのウエブデザイナーや制作会社で広く採用されている。お客の要望でサイトの一部分は、自分たちでページ更新をしたいというニーズから広まった。日記の延長線でビジネス用途に応用した簡易ホームページシステムだ。製作コストも30万円から60万円ぐらいが中心だろう。もちろん、自分でシステムをインストールしてカスタマイズ出来れば無料だ。
現在、日本の会社が自分たちで情報発信をしたいと制作会社に依頼する場合、ブログシステムを応用したホームページシステムになる場合が多い。
でも、
会社の規模と使用用途によって違うが、職人芸的なデザイン中心の見栄えが良いホームページがまだ主流である。
これをグローバルな見地から眺めると日本を除いて北米、ヨーロッパ、アフリカ、オーストラリアなどでは、CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)が主流になっている。
フランスのピザハット
ドイツのSOHO Vuestra Casa
スイスの会社 David Manufacture
エチオピア政府
米国 International House of Pancackes
オーストラリア Olympus Australia
上記のサイトは、オープンソースCMS Joomlaで構築されている。海外では、クライアントがJoomla CMSでサイトを構築してくださいと言う指名で会社のホームページを作る場合が多くなっているという。
別にJoomlaでなくてもお好みのCMSシステムを使ってサイト構築を依頼するケースが増えている。
日本では、ウエブ業界でCMSが騒がれているが現場の市場ではCMSが認知されていない。そのひとつの理由にウエブデザイナーがホームページ制作をするときにCMSを活用していないという理由がある。
ウエブデザイナーは、分業が進んでいて一人ですべてのサイトを作るという機会が少なくなり新しい流れに付いていけない事情があるようだ。特にページ数が沢山あるホームページであればあるほど分業でないとやれないという。
技術力があるウエブデザイナーであればCMSシステムを使って一人ですべてのサイトを制作できる。そんなメリットがあるのだが、色々な壁がある。グローバルスタンダードと言われるJoomla CMSの場合、どうしても英語力とPHP言語、そして、DBなどに精通している必要がある。
そのため、ウエブデザイナーがJoomla CMSを使うよりもシステムエンジニアがJoomla CMSを先に取り入れてしまう傾向が強い。
CMSでのサイト構築が大企業に偏る理由は、
1)システムエンジニアとウエブデザイナーによる分業
2)予算
3)CMSでないとコスト削減が出来ない
などがある。
これからのホームページは、情報の量と質の競争になると言われる。情報の量の面では、ブログシステムやCMSが中心になってホームページ市場が形成されていくだろう。特にCMSは、これからのホームページシステムだ。
ウエブデザイナーは、時代の要請についていくためにもっと英語、PHP、サーバー関連の勉強をして頂くことになるだろう。